簡易コーティング剤ではなく、いわゆる本格的なガラスコーティングといえば、Keeperなどの専門業者に依頼するのが普通でしたが、最近は本格的なガラスコーティングがDIYで比較的簡単に施行できるようになったということで、私も愛車CX-8 をDIY でガラスコーティングを施工してみました。
今回使用したコーテイング剤は、ながら洗車のファストガラスです。
日本ライティングのシラザン50 を購入予定だったのですが、アマゾンのブラックフライデーでファストガラスが 7,995円でセールになっていたので、ついポチッてしまいました。
今回は、CX-8 にファストガラスを施工した手順や、かかった費用などについてご紹介します。
ちなみに今回ファストガラスを施工した手順は、ながら洗車の洗車コンシェルジュで何度も確認した公式の手順になります。
CX-8 以外にも、大型車に施工を考えている方にも参考になるのではと思います。
ながら洗車のファストガラスの特徴
ながら洗車のファストガラスは、「失敗させない」をコンセプトに、従来DIYでは施工が難しかった完全硬化型の本格的なガラスコーティングを、誰でも手軽にDIYで施工することができる製品になっています。
コーティング被膜の耐久は3年と言われています。
2時間で完全硬化
最大の特徴は施工後2時間で完全硬化することです。
従来のガラスコーティングは、硬化するまで最低でも24時間以上はかかっていたため、作業時間の調整が難しかったですが、ファストガラスは2時間で硬化するので、天候の合間をみて作業することが可能です。
ファストガラスは無機質と有機質のハイブリッドコーティング剤
ガラスコーティングをすると、イオンデポジットが出来やすくなると言われますが、これは無機質のガラスコーティング剤で皮膜を作ると、同じ無機質の水道水や雨水が付着しやすくなるのが原因です。
ファストガラスは無機質のシランと、有機質のシロキサンのハイブリッドコーティング剤なので、雨水など無機質の汚れを付着し難いと謳っています。
※ファストガラス施工後の水しみの付着具合については後ほど
ファストガラスが施工できる箇所
ファストガラスは、ガラスとゴムパーツ以外ならどこでも施工することが可能です。
上の写真はCX-8 のリアバンパーですが、ファストガラスを施工したらマットブラックが強調され、引き締まった印象になりまりました。
また、汚れが付着し難いし、少し汚れても洗車すれば簡単に汚れが落ちます。
ファストガラスBASEセットのセット内容
ファストガラスBASEセットは、下地処理剤のBASE と専用のマイクロファイバークロスや、ファストガラスを施工するためのコーティングアプリケーターなどがセットなっていて、手順通りにやれば誰でもガラスコーティングを施工できるようになっています。
ちなみに、マイクロファイバーアプリケーターはサプライズプレゼントです!と書かれていましたが、おそらく誰でも入ってるんじゃないですかね(笑)
ファストガラスは小瓶に入っていて、香水のようでちょっぴりおしゃれです。
サイズは20ml なので、結構小さいです。
ファストガラスの施工に準備した道具(溶剤など)
ファストガラスを施工するために準備した溶剤は上記の写真の通りです。
各溶剤の説明は、ファストガラスの施工手順で紹介します。
ファストガラスの施工手順
それでは、ファストガラスの施工手順を紹介していきますが、手順全体は以下のようになっています。
メッキパーツ磨き以外は、ながら洗車の洗車コンシェルジュで何度も確認してまとめた手順なので、ながら洗車の公式手順と同じだと思います。
脱脂シャンプーで洗車
まず始めに、真っ赤な液体が実に特徴的な、ながら洗車のディグリーシングシャンプー通称脱脂シャンプーで、車体全体を洗車していきます。
脱脂目的の場合は、ディグリーシングシャンプーを250倍希釈して使います。
上の写真は250倍希釈した時のものですが、結構モコモコ泡になります。
ディグリーシングシャンプーを10倍希釈すると、マルチクリーナーが出来上がります。
マルチクリーナーはホイール周りや、虫の死骸など様々な汚れを落としてくれるので、気になるところに直接プッシュして使っています。
ちなみに容器は脱脂シャンプーセットに付いてきます。
洗車後の拭き取りは、後からBASEで研磨作業をやるので、そこまで念入りにする必要はないと思います。
※一応ながら洗車さんにも確認したら、同じ認識でした。
鉄粉除去
脱脂シャンプーの次は、鉄粉除去を行います。
鉄粉除去シャンプーとかありますが、思ったよりも落ちないんですよね。
今回使用した鉄粉除去材は、ピットワークの強力鉄粉除去クリーナーです。
ピットワークは日産の純正ブランドなので、品質は確かです。
上の写真は鉄粉除去クリーナーを吹きかけて数分後になりますが、所々紫色に反応しているのがわかります。
水で洗い流し後の水たまりを見ると、一面紫色に染まっていました。
ただし、臭いは強力な温泉臭がするのと、スプレーがあまり拡散されないため、吹きかけた後にスポンジなどで伸ばしてやらないといけません。
CX-8 でかなり多めに吹きかけて、ちょうど1本使い切ったので、ある程度の車は1本で賄えるのではないでしょうか。
鉄粉除去力は文句なしに良いです!
脱脂シャンプーで洗車(2度目)
ながら洗車さんに確認したら、
「鉄粉除去後に脱脂シャンプーで洗車することをおすすめします!」
とのことだったので、もう一度脱脂シャンプーで洗車しました。
BASE で研磨作業
ガラスコーティング施工において、最も重要な工程が研磨作業だと思います。
この工程を怠ると、ガラスコーティングの定着が悪くなったり、光沢にも影響を与えてしまいます。
ちなみに、新車の場合は基本的に不要です。
ファストガラスセットには、下地処理剤のBASE と専用のマイクロファイバーアプリケーターが同梱されているので、これらを使って研磨作業をやっていくのですが、CX-8 クラスの車を全て手磨きで施工するのは、時間的にもかなり厳しいので、私は電動ポリッシャーで磨きました。
私が購入した電動ポリッシャーは、Amazonで見つけたSLOTAMというダブルアクションの中華製電動ポリッシャーです。
このポリッシャーの最大の特徴はコードレスであること。
しかも、見つけた時はちょうどタイムセール中だったので、7,000円を切る価格で購入できました。
付属のマイクロファイバーパフに、BASEを適量つけて研磨していきます。
初心者でも扱いやすいダブルアクションなので、電動ポリッシャー初体験の私でも上手く研磨できました。
ポリッシャーで磨いたあとは、BASEに付属しているマイクロファイバークロスで、BASEを綺麗に拭き取ります。
上の写真は地面が写り込んで少しわかり難いですが、我ながら綺麗に磨けたと思います。
研磨作業にかかった時間は、電動ポリッシャーを使って約1時間半ほどかかりましたが、手磨きだったら最低でも2時間以上はかかっていたんじゃないですかね。
メッキパーツ磨き
メッキパーツ磨きは、ながら洗車さんから言われたわけではないですが、ファストガラスはメッキパーツにも施工可能なので、どうせなら綺麗に磨いてからガラスコーティングしたかったので、取り入れました。
今回使用したクリーナーは、マザーズのカリフォルニアゴールドクロームポリッシュです。
このメッキクリーナーは超微粒子ポリマー(BASEのような超微粒子タイプ??)なので、メッキパーツに優しく輝きを与えてくれます。
私のCX-8 のメッキパーツはそれほど汚くないのですが、少し擦ると上記のように黒くなりました。
CX-8 はメッキパーツがあまり多くないので、それほど時間はかかりませんでしたが、アルファードとかだったら結構大変そうですね。
ファストガラスを施工
いよいよファストガラスを施工していきますが、水分が残っているとガラスコーティングは定着しないので、施工前に再度水滴がないか、またドアの開閉などで水滴が垂れてこないか念入りにチェックしましょう。
ファストガラスの塗布は付属のアプリケーターで行います。
アプリケーターにファストガラスを適量たらして、ボディーに塗布したら付属のマイクロファイバークロス(ラベンダー)ですぐに拭き上げます。
ファストガラスは比較的ノビが良いですが、初めての施工だったので少し厚塗り気味になったせいか、CX-8 のバンパー類を含む全体(ホイール以外)に施工したらちょうどなくなりました。
施工する上での注意点としては、一度に大きな面積を塗布すると斑になりやすいので、50cm四方程度で塗布するのが良いと思います。
それと、極端な低音・高温環境下での施工も控えた方が良いです。
ファストガラスの施工にかかった時間
私がファストガラスの施工に要した時間をまとめてみました。
No | 工程 | 時間 |
---|---|---|
1 | 準備 | 20分 |
2 | 脱脂シャンプー | 50分 |
3 | 鉄粉除去 | 40分 |
4 | 脱脂シャンプー(拭きあげ含む) | 80分 |
5 | 研磨作業 | 90分 |
6 | メッキパーツ磨き | 30分 |
7 | ファストガラス塗布 | 120分 |
合計 | 430分(約7時間) |
私の手際が悪いのもありますが、予定していたより時間がかかってしまいました。
ガラスコーティングの施工は時間との勝負なので、前日までに準備できることは予めしておき、当日は余裕を持って作業を実施した方が良いです。
ちなみに、私は朝の7時から作業を行いました。
ファストガラス施工後の撥水性
ファストガラスの撥水性は、ながら洗車のホームページでも紹介されていますが、微撥水程度でそれほど撥水性は高くありません。
まあそれでも、施工する前に比べたら撥水性は高いですが。
ファストガラスの施工1週間後の撥水は以下の動画を見てみてください。
トップコートは必要
どのガラスコーティングもメンテナンス剤は必要で、ファストガラスもメンテナンスは必要です。
ながら洗車のホームページには以下のように書かれています。
お使いのトップコートや弊社プラズマコーティングαやアシュラなどのコーティング溶剤をファストガラスの上からぜひ、施工してくださいませ!
https://nagaracarwash.com/products/coating-fast
プラズマコーティングαやアシュラはそこそこ良い値段するので、私のCX-8 にはネットの口コミでも非常に評判が良い、呉工業のルックスレインコートをファストガラスの上に塗布しました。
ルックスレインコートは価格もリーズナブルで、撥水性も非常に高いのでめっちゃおすすめです!
以下は、ファストガラスとルックスレインコートの撥水比較になります。
ファストガラス施工後のイオンデポジットの出来具合は?
上の写真は、ファストガラスの上にルックスレインコートを塗布した状態で、2週間洗車をしなかった時の車体の状態です。
所々水シミがあるのがわかりますが、この2週間は天候の悪い日が多かった割には、そこまで酷い汚れにはなっていませんでした。
ながら洗車のホームページには、ファストガラスは防汚性が高いと紹介されていたので、概ね嘘ではないと思います。
ただその一方で、ネットの一部にはファストガラス施工後のイオンデポジットが酷いといったコメントも見られましたが、私のCX-8 ではそこまで酷い水シミはなってないですね。
いずれにしても、最低でも1ヶ月に1回の洗車は必要でしょうし、トップコートは必須だと思います。
まとめ:ファストガラスは初心者におすすめのガラスコーティング剤
ながら洗車のファストガラスは、完全硬化までの時間が短く斑にもなり難いので、ガラスコーティングを初めて施工する人にはおすすめのガラスコーティング剤の一つだと思います。
ただし、下地処理など全ての工程を含めると施工には1日かかりますので、決して焦らず時間に余裕があり天候もそこそこ良さそうなベストタイミングの日に施工することをおすすめします!
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